
猛暑予報が出ている2017年、夏。お部屋のインテリアを爽やかに模様替えしてみるのはいかがでしょうか? 今年オススメなのは、“ミルキーマリン”のコーディネート。海をモチーフにしたマリンテイストの要素を受け継ぎつつ、上品な雰囲気になることから女子支持率も高いんです。そこで、おしゃれな空間デザインで知られる夏水組代表の坂田夏水さんに、ミルキーマリンのお部屋にするコツを教えてもらいました。
淡くてふんわりしたテイストがかわいい「ミルキーマリン」
ミルキーマリンが、よく見るマリンテイストと異なるのは「色味」の使い方。マリンテイストというと、目が覚めるような明るいブルーをベースに、サーフボードやココナッツなどのアイテムを使う、“いかにも夏!”といったポップで元気なものを連想しますが、ミルキーマリンはホワイトをベースに夏の要素を少しずつ入れ込む点が特徴です。
「ミルキーマリンは、ホワイトを基調に空間を統一するのがポイントです。壁紙やファブリックなど、空間の大部分を占める部分には、派手な色を使わずにベージュ、グレーなどの色味を掛け合わせます。そのうえで、シェル(貝殻)やヒトデのアイテムを散りばめることで、ミルキーマリンに仕上げていきます。お部屋の壁紙はホワイトベースなことが多いと思いますので、その場合はポスターやカーテンでナチュラルにマリン調を表現できるといいですね」(坂田夏水さん、以下同)

【画像1】夏水組が手掛けたリフォーム産業フェアの出展ブースの一角。ベージュなどをベースにミルキーな色味でまとめ、ところどころアクセントでブルーを使用。ファブリックや雑貨でマリンテイストをオン(画像提供/夏水組)
ミルキーマリンのコーデは、壁の色がホワイトでもアイテム次第で海辺のイメージに変えることができます。壁の色も変えてみたいという人は、色の鮮やかさを指す「彩度」の低いものを選ぶと良いようです。

【画像2】夏水組代表の坂田夏水さん。パリの色をイメージした30カラーの夏水組セレクションのペイントは甘すぎない上品な大人色が魅力(写真撮影/SUUMOジャーナル)
「基本的に彩度が低くて、薄いグレーなどの壁の色はミルキーマリンのテイストと相性がいいと思います。ほどよく古めかしいシャビ―感が出ている塗料が良いでしょう。濃くて彩度が高いものだとポップな印象になってしまうので、淡い色味を選んでみてください」

【画像3】グレーのようでもあり、若草色のようでもある淡い色味の「アモワール」(左)や、まろやかで柔らかい水色のヴェールオパラン(右)は、ミルキーマリンを演出する壁の色味にぴったり(写真撮影/末吉陽子)
また、思い切った壁紙で一気にマリン感を演出することもできます。

【画像4】夏水組がプロデュースした「品川プリンスレジデンス」の一室。サンゴ柄の輸入壁紙が上品に映える(画像提供/夏水組)
「ミルキーマリン」にぴったりなインテリアグッズはこれ!また、海辺ならではの涼しげな印象に仕立てるには、ファブリックや小物のセレクトもポイント。例えば、カーテンには、麻素材やブルーストライプのカーテンを取り入れるのもおすすめとのこと。

【画像5】お部屋の印象を左右するカーテンは淡い色味のブルーストライプや涼やかなレースがおすすめ。おなじくブルーのタッセルでまとめると上品ですがすがしい印象に(写真撮影/末吉陽子)
飾り棚には貝殻やヒトデ、サンゴなど、海の色や砂浜を思わせるモチーフをアクセントにしたいところ。
「ホワイトベースの貝殻もミルキーマリンにはぴったりですが、よりおすすめなのは、サンゴのオブジェ。貝殻よりも洗練された雰囲気を出すことができます。ほかにも、海や光を思わせるガラスや、朽ちた鉄や銅の素材感、流木やロープなどのアイテムを組み合わせて飾るとすてきだと思います。これらを組み合わせて、総合的に海ならではの雰囲気をつくっていきましょう」

【画像6】サンゴをあしらった置物やブルーのガラスが印象的な小皿(左)、流木をイメージしたオブジェ(右)などを、飾り棚やチェストの上など目立つところにまとめると、一気にマリンな空間に変身(写真撮影/末吉陽子)
「ミルキーマリンは夏の要素を入れ込みながらも、ポップ過ぎずに柔らかくて清潔感ある空間を演出できます」と坂田さん。
インスタ映えも間違いなしのミルキーマリンのお部屋。ふんわりしたシャビ―な色使いがすてきです。涼しげなお部屋で暑い夏を乗り切ってくださいね。
●取材協力・夏水組
・Decor Tokyo

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元画像url http://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2017/08/138634_main.jpgあわせて読みたい─関連記事─
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