Quantcast
Channel: SUUMO ジャーナル
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2836

車・バイク好きの憧れ 「ガレージハウス」に賃貸で住む!

$
0
0
車・バイク好きの憧れ 「ガレージハウス」に賃貸で住む!

好きな車やバイクをリビングから眺めながらくつろぐというガレージライフは、これまで一握りの趣味人に限られていた。しかし最近は賃貸でもそんなライフスタイルが楽しめるようになっているという。果たしてどんな賃貸住宅なのか? 賃貸でガレージハウスをプロデュースしているバリュープランニングと、ユーザーに話を伺った。
お金持ちでなくても車やバイクと一緒に暮らせる

「ガレージハウス」といっても、車やバイク好きでなければあまりピンとこないかもしれない。一般的には、家の中にガレージがある形態で、ガレージとリビングの間の壁に大きなガラス窓を備えるなどして、いつでも愛車を眺められるようにしてあるような家のことだ。

【画像1】バリュープランニングの標準的なガレージハウスは1階がガレージ、2階が1DKまたは1R。各戸でガレージの大きさは異なるが、車を1〜2台置けるスペースがある(画像提供:バリュープランニング)

【画像1】バリュープランニングの標準的なガレージハウスは1階がガレージ、2階が1DKまたは1R。各戸でガレージの大きさは異なるが、車を1〜2台置けるスペースがある(画像提供:バリュープランニング)

【画像2】2階の1R。標準的なタイプで36m2ほどある(画像提供:バリュープランニング)

【画像2】2階の1R。標準的なタイプで36m2ほどある(画像提供:バリュープランニング)

車やバイク好きにとっては憧れのライフスタイルで、ガレージライフ専門の雑誌まであるほど。住宅メーカーにもガレージハウスのプランを用意しているところがある。

とはいえ、従来は注文住宅で建てるほかなく、マイホームでその夢を叶えようと思っても、普通の駐車場よりガレージのほうが大きな面積を占めるため、家族の了承を得ることも難しい。それゆえ、いくら車やバイクが好きだからといってそう簡単に建てられるものではない。

しかし、最近は賃貸住宅でその夢を簡単に叶えられるようになってきた。

【画像3】標準的なタイプの間取り。間口1800mmのシステムキッチンと1600×1600サイズのシステムバスが備わるほか、トイレと洗面台も別々。ガレージ部分は開口部の高さが2400mm、中の天井高は2800mmのため、ハイルーフのワンボックスも置ける(画像提供:バリュープランニング)

【画像3】標準的なタイプの間取り。間口1800mmのシステムキッチンと1600×1600サイズのシステムバスが備わるほか、トイレと洗面台も別々。ガレージ部分は開口部の高さが2400mm、中の天井高は2800mmのため、ハイルーフのワンボックスも置ける(画像提供:バリュープランニング)

首都圏を中心に賃貸ガレージハウスをプロデュースしているバリュープランニングの代表取締役佐川公一さんによれば、同社が初めて賃貸ガレージハウスを手がけたのは10年ほど前だという。

「最初は埼玉県入間市の、駅から徒歩50分で隣はトラックのターミナルがあるような場所でした。そのような土地だったため、地主さんもその活用法に悩んでいたことと、地主さんご本人もクラシックカーを所有していて、もし入居希望者がいないようなら自分で使おうか、ということからはじまりました」

果たして、入居者はすぐに見つかった。都内に住むお医者さんで、趣味で買った車を乗り回す姿を患者さんなどに見られたくないために、セカンドハウスとして利用したそうだ。

最初はそうした「東京近郊の週末別荘」的なニーズだったが、次第に「毎日そこで暮らす」という人々が現れ始めたという。多いのは40代。夫婦で借りる人もいるという。

マイホームを建てるほどのお金はなくても、子どものころに憧れだったフェラーリを中古車なら何とか買える。とはいえ買ったフェラーリを普通の駐車場に置くのは、雨風で愛車が傷むし、盗難も心配だ。

その点、賃貸ガレージハウスなら全戸にホームセキュリティサービスが標準で備わる。もちろん雨風で傷む心配はない。

「そういう方は、憧れていたガレージライフを賃貸で叶えられたと、ご友人に自慢したくて自宅に招きます。すると招かれた人も車好きが多いですから『いいなあ。これなら自分も』となるようです」

中にはバイクが趣味で、賃貸住宅のほかにバイク2台分の駐車場代、レース場へ行くためにバイクを乗せるトラック用の駐車場、さらにパーツを収めるトランクルームを借りていた人もいる。ガレージハウスならそれらが1カ所で済むし、賃料も複数で借りているより安く抑えられるというわけだ。

こうして週末別荘以外にも、賃貸でガレージライフを実現する人が増えていった。

70m2超の広さに趣味の道具が置ける、という発想

さらに最近は車やバイクだけでなく、趣味の世界を満喫するために借りている人々もいる。

自転車や山登り、それ以外にもたくさんの趣味を持つ40代の夫婦は、東京の賃貸ガレージハウスに自転車や趣味の道具を置いて暮らしている。長い休みが取れるときは、長野県のほうに買った別荘へ自転車等を車に乗せて出かけ、休暇を過ごすというライフスタイルだ。

そもそも同社のガレージハウスは、ガレージ部分を含めると約72m2と、3LDKほどの広さがある。普通の3LDKには好きな車やバイクを置けないが、その広さを「ガレージ+1LDK(または1R)」という間取りにすることで、置けるようにしたのがガレージハウスというわけだ。ちなみに東京郊外のガレージハウスの家賃は、近隣の3LDKの賃貸マンションとほぼ同じ。

今回取材させてもらった白井さん(33歳)も、趣味を満喫するためにガレージハウスを借りている1人だ。

【画像4】ガレージのほかに、屋外にもう一台駐車スペースが付いている。取材した白井さんは2台のバイクをガレージに、車を屋外駐車場にとめている(写真撮影:籠島康弘) ※物件と車以外の部分はぼかします

【画像4】ガレージのほかに、屋外にもう一台駐車スペースが付いている。取材した白井さんは2台のバイクをガレージに、車を屋外駐車場にとめている(写真撮影:籠島康弘)

「ガレージに入れているのはバイク2台と自転車が2台、サーフィンとゴルフの道具、趣味で集めたミニカーやキャラクターグッズ、アメリカのアンティークグッズなどです」(白井さん)

【画像5】白井さんの場合、ガレージ内にロフト兼収納を設置。知人と一緒につくったそう。退去時に原状復帰できればこのようにロフトを置いても問題ない(写真撮影:籠島康弘)

【画像5】白井さんの場合、ガレージ内にロフト兼収納を設置。知人と一緒につくったそう。退去時に原状復帰できればこのようにロフトを置いても問題ない(写真撮影:籠島康弘)

【画像6】ロフトの上は白井さんがくつろげるようにソファやラジカセが置いてある。青や赤の壁紙は退去時に剥がせるタイプで、自分で貼ったそう(写真撮影:籠島康弘)

【画像6】ロフトの上は白井さんがくつろげるようにソファやラジカセが置いてある。青や赤の壁紙は退去時に剥がせるタイプで、自分で貼ったそう(写真撮影:籠島康弘)

【画像7】父親から譲り受けたという希少なバイク。1978年式のホンダCB750K(写真撮影:籠島康弘)

【画像7】父親から譲り受けたという希少なバイク。1978年式のホンダCB750K(写真撮影:籠島康弘)

これらを、今まではレンタル倉庫を借りたり、実家に置いておいたそうだ。実家に置いていた分は賃料がかからなかったため、以前の住居用賃貸料+レンタル倉庫代は、現在の賃料とほぼ同じ。「安くなったわけでなくても、すべて1カ所に集まっていることがうれしいんです」と白井さん。もともと雑誌や映画の影響で、アメリカのガレージライフに憧れをもっていたという。

このガレージハウスのことは人づてで聞いて知っていたそうだ。たまたま職場に通える範囲で募集があったため入居したのだという。入居したのは昨年の11月だが、「生活空間はまだベッドとテレビがある程度(笑)。本当はアジアンテイストのインテリアにしたいんですが、しばらくはガレージいじりで手一杯です」

それにしても既にガレージから物があふれそうだ。「もしここを出るとしたら、自分でガレージハウスを建てるときだろうけれど、いつになるかな(笑)」

今年からは関西方面へも本格的に進出

現在、バリュープランニングのガレージハウスは首都圏が中心。あとは東海地域に1棟と、大阪の吹田市に1棟ある。

「大阪のオーナーさんの場合は、向こうから声をかけてこられました。建てたのは地主さんの所有する工場の敷地内です。工場への進入路のため目の前をトラックが通るという、アパート発想ではあり得ない場所ですが、愛車を預けたいという人にとっては逆に日中の留守中にひと目があるから盗難のリスクも低いと、建つ前に満室になりました」

その様子を見た近鉄不動産(株)も同社に声をかけてきた。第1号が今年1月末に東大阪に完成、今後も次々と建築されていく計画だという。

実は、オーナーにとってもガレージハウスは魅力がある。例えば一度入居すると、なかなか出ないという。

「現在78棟250戸以上ありますが、毎月30〜50人ほど入居希望者が登録してきている状態ですので、この春の転居シーズンで6戸募集をかけましたがすぐに入居者が決まってしまいました」

また入間市の第1号や吹田市の例のように、普通のアパート経営感覚では難しい立地でも、入居者が集まるというメリットもある。

同社のガレージハウスに入居を希望する場合は、同社のホームページから空室待ちの登録が必要。今後の建築計画は、大阪はもちろん、首都圏でもまだまだあるという。先述のように毎月30〜50人の入居待ち登録者がいるが、登録しなければ憧れのガレージライフは手に届かない。車やバイク、あるいは自転車やサーフィンなど多趣味な人には、検討に値する魅力的な賃貸住宅ではないだろうか。

●取材協力
・(株)バリュープランニング元画像url http://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2016/03/108717_main.jpg

あわせて読みたい─関連記事─

住まいに関するコラムをもっと読む SUUMOジャーナル

Viewing all articles
Browse latest Browse all 2836

Trending Articles